2021/08/20 【 骨盤・姿勢矯正 】
ウェルネスセラピーは、公金で産後ケアを受けることができる、おそらく日本で唯一の治療院です。
それだけに、毎年多くの産後ケアをさせていただく機会に恵まれています。
多くのお母さんたちに出会い、色々なご質問や、お悩みを聞く中で、最も誤解されているものの1つに、「骨盤矯正=痩せる」というものがあるので、今回はそれについて触れていきます。
また、「セルフでやってはいけないこと」「セルフでやったほうが良いこと」もあわせて紹介します。
痩せる方法は2パターンのみ
どんなものでも原因と結果があり、この2つが一致すれば問題は解決します。しかし、同じ結果を生むものでも、原因が違えば、当然問題は解決しません。
<例>
結果:虫歯原因1:歯磨きをしない
原因2:磨き方が下手
原因3:おやつの量が多い
原因4:歯磨きを食事前だけする
原因5:歯のエナメル質に穴が開いている
身近な虫歯に例えると分かりやすいですよね。
大切なのは、原因を見つけることです。
体重の増減の場合は、太る原因を考えればいいだけです。
<太る原因は2パターンのみ>
結果A:カロリーの摂りすぎ
原因A:食事制限・食生活の見直し結果B:カロリーの消費が少ない
原因B:運動
おそらく、ほとんどの方が「それぐらい分かってる」という2つです。
でも、ココで気づいてほしいのは、この中に「骨盤の緩み」「骨盤のズレ」などは入っていないということです。
つまり、「骨盤」が原因で体重が増えることは絶対にありません。
「痩せる」と「引き締まる」は別
お母さんたちのお話を伺う中で、気づいたことがあります。
それは、「体重は戻ったけど体型が…」という方も、「痩せたい」という言葉を使うということです。
そう!
痩せたい人たちには、痩せたい人と引き締まりたい人の2パターンがいるんです。
骨盤矯正には、痩せる効果はありませんが、引き締まる効果はあるので、僕のところでは「それでもいいですか?」とうかがった上で施術を行っています
セルフで「引き締まる」ためには…
知っていただきたいことは3点あります。
①ストレッチは骨盤を広げる
②骨盤が締まる前に筋トレをすると、広がったままになりやすい
③骨盤ベルトの正しい使い方は有効
<①ストレッチは骨盤を広げる>
ストレッチは、筋肉を引っ張る動きのことを言います。
仮に、締めたい方向に引っ張って、骨盤を整えることができればいいのですが、残念ながら骨盤付近の筋肉はネクタイのように引っ張って整うわけではありません。
逆に引っ張ってしまうと、形が壊れやすくなったり、開く方向に作用してしまうので、ストレッチは避けるようにしてください。
<②骨盤が閉まる前に筋トレをすると、広がったままになりやすい>
筋トレは、筋肉に負荷をかけて、繰り返し縮める動きのことを言います。
いっけん筋トレは、骨盤を締めるには良いように感じますが、そもそもの悩みは「体が引き締まらない」だったことを思い出してください。
そう!
力が入らないだけで、けっして、力がないわけではありません。
力が入りやすい状態になれば、すぐに引き締まることができるだけの筋肉は既に体にあるはずなんです。
その事を忘れて筋トレを繰り返すと、力の入らない太い筋肉が出来上がるだけです。
ちょっと自分のイメージと違いませんか?⇧
また、筋肉が縮むとA点とB点は近づきます。言い換えると、A点とB点は中心に引っ張られているから近づくんです。
もし、A・Bいずれかが骨盤であったなら、そこには引っ張られるストレスが掛かり、場合によっては広がる方に引っ張られる可能性があるのと同じことになります。
特に、骨盤がよく動く状態の時には、些細な負荷であっても注意が必要になります。
筋トレは、骨盤が締まるまで我慢してください。
<③骨盤ベルトの正しい使い方は有効>
僕のところに来店される方には、ベルトなどいらないように施術するので「ベルトは不要」とお伝えしていますが、セルフでなんとかしたい方にとって骨盤ベルトは必須と言っても良いと思います。
ただ、1点注意があります。
産後の骨盤はとても動きやすいので、正しい使い方をしないと⇩のように回転方向に捻れることがあります。
捻れは、一方の骨盤に開く矯正力、もう一方には閉じる強制力を作ります。
使用する時は説明書などをよく読み、正しく使うようにしてください。
最後に
産後の体は時間をかけて、お母さんの体から女性の体に自然と戻っていきます。
この時に、余計なことさえしなければ、元の状態に戻るのが普通です。
しかし、YouTubeや雑誌などで情報があふれているせいか、「何かしとかなければいけない」という衝動にかられ、やってしまったことが、締まらない体を作ってしまう原因になっていることがほとんどです。
もし、セルフで骨盤を締めるのなら、骨盤ベルトだけで十分です。
それが煩わしかったり、ちゃんと締まる状態を作りたければ、産後ケアのプロに診てもらいましょう。
「元々締まっていた人は、元の状態へ」「元々緩んでいた人は、以前以上に締まった体へ」変わるチャンスはそこにあります。
昨日は、千葉の方で残念な事件が起きたと報道で知りました。
コロナ禍での子育ては、とてもストレスが多く大変だと思いますが、今回の情報が少しでも明るい話題につながればと思います。
ではまた
投稿日: 2021/08/20