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使い捨てマスクの再利用について

2020/04/26 【 私のおすすめ

<マスクを再利用する時の注意点>

皆さんはマスクの再利用をしていますか?

私は、少しの外出や、宅配物の受け取りのときなど、一瞬だけしか利用しなかったマスクは、再利用しています。

しかし中には、一週間通勤で使い続けている方や、生地の傷みが目に見えて分かるまで使用している方もいるようです。

今回は、マスクを再利用をする際に大切な注意点について、衝撃的なデータが出てきましたので、シェアしたいと思います。

今回の情報は、4/24に医療者向け情報サイトで公開されたもので、発信者は、国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンターの西村先生と、(株)メディエアジャパンの阪田先生です。

少し難しそうな言葉や、データが続くので、一気に飛ばしていただいても分かるように、最後にまとめています。

 

<マスクの再利用を想定した研究>

 

研究内容は一定の条件下の中で、インフルエンザウイルスをマスクに噴霧した後、それぞれのマスクが本来の性能をどれくらい保持しているか?を検証するというものです。

テストされたマスクは、以下6タイプです。

1)新品の、N95マスク
2)1に75%アルコールをたっぷり噴霧し、37℃で2時間以上乾燥させたもの(N95-アルコール)
3)1を強力な蛍光管UV消毒装置のUVライトに20分間暴露させたもの(N95-UV)
4)新品の、不織布サージカルマスク
5)4に75%アルコールをたっぷり噴霧し、37℃で2時間以上乾燥させたもの(サージカルマスク-アルコール)
6)4を強力な蛍光管UV消毒装置のUVライトに20分間暴露させたもの(サージカルマスク-UV)

※おそらく、不織布のサージカルマスクとは、私たちの言う「使い捨てマスク」のことだと思います。

(1) 空中浮遊ウイルス通過阻止能の結果(n=2の平均値)
(インフルエンザウィルス:0.1μm)

画像1

(2)空中浮遊粒子の粒子としての通過阻止能の結果
全試験対象を通しての実験回数は1回(n=2の平均値)
ただし、N95-アルコールについては、3回の独立実験(n=2の平均値)

画像2

<データを分かりやすく読み取ると>

 

・マスクは、アルコール消毒によって性能が劣化します。

・特にN95マスクは、アルコールによりサージカルマスク以下の性能になってしまいます。

・20分間のUV照射によっても性能は劣化しますが、アルコールほど劣化はしません。

 

<まとめ>

 

外出すると、不特定多数の方と接する機会が増え、感染リスクは高まります。

この状況は、緊急事態宣言が解除された後も、しばらく続くのではないかと言われています。

手持ちのマスクも減っていき、困っている方もいらっしゃるとは思いますが、今回のデータから、アルコールによる洗浄はマスクの劣化を招くんだということを知っておいてください。

「消毒して再利用してはいけない」

と言っているわけではありません。

マスクを着用しているから安心、と過信するのではなく、再利用マスクは劣化して効果が落ちていることを考慮に入れ、追加で対策が必要だと言うだけのことです。

そしてなにより、N95という医療者向けの高性能マスクと、一般向けサージカルマスクには、性能に大きな差があること、そして、N95を使用している医師でさえ、新型コロナに感染することを、知っておかなければいけません。

この実験でも使われたような、蛍光管UV消毒装置をお持ちの方がいれば、アルコールよりは劣化が抑えられるのでおすすめです。

紫外線消毒ということで、日光消毒をイメージするかたもいるかも知れませんが、残念ながら効果は期待できません。

と言うのも、私たちの周りに届く紫外線の殆どは、UV-A、UV-B(紫外線の種類です)で、殺菌効果のあるUV-Cは、オゾン層によりほとんど地上までは届いていません。

マスクの状態を正しく理解し、新型コロナ対策にお役立ていただければと思います。

投稿日: 2020/04/26

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