脳神経のセルフケア⑧舌咽神経・迷走神経
2022/10/07 【 症状と療法 】
脳神経のセルフケア8
今回は喉の奥に分布する神経、「舌咽(ぜついん)神経・迷走神経」についてシェアします。
舌咽神経・迷走神経は、味覚や嚥下、心拍数や血圧などに影響を持つ神経です。
異常の早期発見は早期回復に繋がりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
舌咽神経 とは
舌咽神経は、舌と咽頭に分布し、味覚を伝える働きをもつ神経です。
以前紹介した「脳神経のセルフケア⑤顔面神経」で舌前2/3の味覚の話をしましたが、これと合わせると⇩のようになります。
新型コロナウィルスに感染することでも味覚を失うことがあると報告されていますので、混同する方もいるかも知れませんが、異なる病態になります。
味覚障害が出て、不安でコロナ検査したところ陰性なら、一度脳神経科を受診することをおすすめします。
迷走神経 とは
迷走神経は、咽頭、喉頭、食道上部1/3などを支配する運動神経と、胸部~腹部の内臓や心臓、血管などを支配する副交感神経に影響を与えます。
肺や気管支、消化器などを制御することから、嚥下や発声、消化管の蠕動運動などに関係する働きをします。
迷走神経が刺激されることによって、自律神経のバランスが崩れることを、迷走神経反射といいます。
これは、一時的に心拍数が減ったり、血圧が下がったりする病態です。
発症により危険を伴うことがありますので、心あたりがある方は脳神経科を受診するようにしてください。
舌咽神経のセルフケア法
舌咽神経は苦味を感じる働きがあることから、ゴーヤや青汁など苦いものを摂取することで、味覚の確認をしてください。
<チェックポイント>
・苦味を感じるか?
迷走神経のセルフケア法
鏡の前で口を開け、「あ~~~~」と言ってみてください。
正常であれば口蓋帆(こうがいはん)は、左右とも上に上がります。
異常がある場合は、片側だけが上がります。
<チェックポイント>
・口蓋帆が左右とも上がるか?
注意
脳神経には、繰り返しの刺激が苦手なものと、やるほどに良い効果につながるものがあります。
舌咽神経は、苦味があるものを食べたときに意識する程度でOKです。
これからの時期でしたら、サンマの内臓は苦い食べ物の一つかと思います。
迷走神経は、朝に顔を洗う時や、風呂上がりなど鏡があるところで、気がついたときにチェックしてみてください。
日頃から立ちくらみや、めまいが多い方は、毎日チェックするのもよいかと思います
症状がなくても、少しでも違和感を感じたら、できるだけ早く脳神経科を受診するようにしてください。
投稿日: 2022/10/07