
痛いときは、まず安静!
2025/03/07 【 症状と療法 】
「痛めたときに、やっていい運動はありますか?」
というご質問をいただくことがあります。
確かに、YouTubeなどで「ギックリ腰のときにやる運動」などを見かけますし、動かさないことが逆に悪化の原因になると感じる方もいらっしゃると思います。
しかし気持ちは分かりますが、私はみなさんに「痛みがある間は安静にしてください」とお願いしています。
今回はその理由をご説明します。
痛みはサイン
体が痛みを発するのは、危険を知らせるサインです。
・【特定の動き】で痛みが出るのなら、その動きが危険
・【寝てるだけ】でも痛いのなら、それだけ重症
・【長時間】で痛みが出るのなら、短時間しか耐えられない
と言った具合で、身体は状態に合わせて危険度を知らせてくれています。
もし、肩や腰、足が話せたら…
「なぁなぁ、その動き痛いって言ってるやん。なんで無視すんねん。」
「あれくらいの痛みじゃ伝わらなかったか。だったらもっと強い痛みで知らせよう。」
と、思いとは違う反応が起こるリスクが高まります。
痛みが軽減するのは錯覚?
とはいえ、動画を真似して症状が軽減したり、消失した経験がある方もいらっしゃいますよね。
その理屈を下の画像で説明します。
体には同じ動きをする関節がいくつか存在します。
例えば、前屈・後屈の場合は、図の赤青枠の部分が単体または複合してできる運動です。
つまり、赤枠を動かさなくても、青枠が赤の分まで働けば、痛み(負担)を最小限にできるというわけです。
だから例えば、
・おへそを見るように、首の方から徐々に丸める
・股関節、足首の柔軟性を高める
などがYouTubeなどで紹介されているということなんです。
なぜ軽減するのに、安静を勧めるの?
「少しでも軽減するのなら、安静でいるよりも、動かすほうが良いのでは?」
という疑問が生まれた方もいらっしゃいますよね。
先ほど、「青枠が赤の分まで働けば」と説明しました。
これはつまり、代わりに働く関節に負担を押し付ける方法なんです。
<危険サイン>
・慢性症状の方には効果が薄い
・再発までの間隔が、徐々に狭くなってくる
・セルフでは軽減しなくなってくる
・プロでも治せない状態まで悪化する
普段の仕事でもそうですが、他人から「仕事を辛い」という理由で業務を押し付けられて、負担を感じない人は少ないですよね。
体も同じです。
誰かに肩代わりさせることなく、状態を回復させる方法は【安静】が一番。
それが結果として、早期改善・再発予防につながっていくんです。
より詳しい内容や、疑問については、来店時に遠慮なくご質問ください。
投稿日: 2025/03/07
運動と筋トレの違い
2025/02/11 【 私のおすすめ 】
みなさんは、「運動・スポーツ」と「筋トレ」の決定的な違いをイメージできますか?
どちらにも興味がない人にとっては、どうでも良い話ですが、一方または双方に興味がある方にとっては、とても重要なことなので、今日はそれを簡潔に説明します。
運動・スポーツとは
回数を重ねるごとに、特異な動きに対して、均衡が取れた筋バランス・関節バランスを作り出すことができます。
自然に足らずは補われ、過剰は足らずとのバランスを維持します。
なんだか難しそうなことを書いていますが、要は体にとってバランスの良い状態を作ります。
筋トレとは
回数を重ねるごとに、特定の筋肉を成長させます。
足らずを補うことで、理想の状態またはシルエットを作ることができます。
目的にあったものを選択する
私は普段、「運動・スポーツ」を積極的に勧めています。
理由は単純で、これらは活動中、脳が自動的に足りないものを鍛え、足りすぎているものの活動をセーブするからです。
つまり続けるだけで、意識せずとも最適な姿勢や状態に変化させてくれるんです。
ポイントは、その運動を極めた人の姿をイメージすることです。
例えば、水泳を選択した人は、⇩のような筋バランスになります。

ランニングなら?野球なら?サッカーなら?
それぞれ何を選択すれば、どんな未来が待っているのかが、分かりやすいんです。
一方、筋トレはあまり推奨していません。
実際、筋バランスの崩れが原因で来店される方は後を絶ちません。
前述した通り「筋トレ=足らずを補うもの」だからであり、個人が自己判断で行うにはリスクを伴うんです。
<腹筋の弱化が見られる方の原因例>
・腹筋が弱い
・背筋が強すぎる
・大腿四頭筋が弱い
・ハムストリングスが強すぎる
・日常的に座ることが多い
・枕が高い
・ストレッチポールをよく使う
・精神的ストレスが大きい
・子どもを抱っこすることが多い
・ヒールを履くことが多い
・骨盤が不安定
・神経伝達が良好ではない状態
・内臓脂肪が多い
など、どの肉体的バランス、生活環境上のバランスが崩れているかを調べる必要がある
あまり細かく説明しても、長ったらしくなるので、この話はココまで。
続きが気になる方は、ご来店時にご質問ください。
投稿日: 2025/02/11
施術が「痛いと感じる人と、感じない人」の決定的な違い
2024/11/13 【 症状と療法 】
先日来店された方から、
「施術が痛いと聞いていたけど、想像より痛くなかった」
という感想をいただきました。
今回は、「施術が痛いと感じる方と、そうでない方の違い」について、ご説明します。
答えを先にお伝えすると、
「痛みを放置してきた人ほど痛みを感じやすいが、改善とともに痛くなくなる。」
です。
『治療』によるアプローチ
カイロや整体などの治療院は、外観からはわかりませんが治療系/癒し系に分かれています。
当店は治療系に属していて、病院や歯科医院なども、こちらに含まれます。
治療系のイメージは、虫歯治療が分かりやすいかもしれません。
虫歯治療で歯科医院へ行くと、何でもないところをむやみに触るのではなく、必要な部位を適切な範囲で治療してくれますよね。
その際に、多少の痛みを伴うことはありますが、その痛みがいつまでも残ることはありません。
治るとはそういうものです。
むしろ、治療中の痛みがないからといって、虫歯が残っていたり、かみ合わせが悪くなるなど別の症状が出たら、問題だと感じるはずです。
ウェルネスセラピーの施術も同じです。
病院のように麻酔を使うことができない分、できる限りソフトにアプローチしていますが、そこに原因がある以上、施術中に痛みを伴うことはあります。
つまり、そこに症状の原因がなければ痛むことはほとんどありません。
そしてその痛みの程度は、症状の深刻度により異なります。
例えば、1週間前からの症状と、3年前からの症状とでは、程度が異なります。
当然、長引いている人のほうが深刻です。
『癒やし』によるアプローチ
一方で、同様の店構えでも癒やしを主体にしている治療院があります。
心地よさ+アルファ(治療要素)を提供していることから、全身をまんべんなく触ったり、自分の望む部位を優先的に触ってくれます。
治療系治療院と比べると、癒し効果が高く痛みはほとんどありませんが、症状の改善スピードが遅く、再発防止効果が薄いという特徴があります。
病院や歯科医院で同様のサービスがないのは、癒やしが治療に直結しないからなんです。
失敗しない選び方
「治療系/癒し系では、どちらが優れているの?」と聞かれることがありますが、大切なのは受診する目的だと私は思います。
・症状の改善を希望:治療系へ
・癒やしを求めている:癒し系へ
自分の目的とは逆の店に行ってしまうと、思う結果が得られず「お金と時間を無駄にした」「あの治療院は失敗だ」と感じやすくなります。
適宜対応いたします
症状の改善依頼をいただいた以上、早期改善・再発予防ができる身体づくりを目指しますが、「時間がかかっても痛みは感じないレベルで施術して欲しい」という要望がある方には、適宜対応しています。
症状を改善するための施術は、1通りしかないわけではありません。
自分には刺激が強すぎると感じた場合は、遠慮なくご相談ください。
投稿日: 2024/11/13
「腰痛」になりやすい立ち方、なりにくい立ち方
2024/10/20 【 症状と療法 】
今回は、腰痛になりにくい「立ち上がり方」について紹介します。
早速やり方ですが、⇩の写真を見てもらうのが早いかと思います。
ポイントは、「体重の乗る場所と、膝の位置」です。
これは、地べたからでも、イスからでも立ち上がるとき全般に使える方法です。
今からすぐにできることなので、症状がある/ないにかかわらず実践していただければと思います。
腰痛の原因は様々なので、必ずしも効果がある方ばかりではないと思います。
ウェルネスセラピーでは、多くの状態に合わせた対処法を提案することが可能です。
「自分の場合はどうなんだろう?」と気になった方は、ぜひご来店時にご質問ください。
できるだけ分かりやすく、簡単にできる方法をご紹介します。
投稿日: 2024/10/20
「2人目不妊」でお困りの方は100%骨盤が不安定でした
2024/10/07 【 骨盤・姿勢矯正 】
「1人目はスムーズに授かったのに、2人目がなかなか・・・」というご相談をいただくことがあります。
私が知る限りでは、そんな方々の共通点は「骨盤が不安定」ということ。
前回の記事にも書きましたが、骨盤は赤ちゃんが最初に住む家です。
みなさんが、「今にも壊れそうな家」や、「まともな生活ができなそうもない場所」には、住みたくないと考えるのと同じだと思います。
ただ、この考えには科学的なエビデンスはありません。
しかし、皆さんの努力に「骨盤を整えていく」作業が加わることで、目標を達成した方々がいるのも事実です。
骨盤が崩れる原因は人それぞれですが、おおよそは お話する中で見つけることが可能だと思います。
気になる方は、一度ご来店の上 ご相談ください。
一緒に目標に向かって頑張りましょう。
投稿日: 2024/10/07
関節を鳴らすと、なぜスッキリ感があるのか?
2024/10/01 【 症状と療法 】
みなさんの中には、「関節を鳴らすとスッキリする」という感覚をお持ちの方がいらっしゃると思います。
今日はそんな方に向けて、少しだけ怖い話をします。
模型を見れば怖さが分かる
⇩の写真は、首の骨の模型を拡大したものです。(骨格モデル:170cm)
白:骨
黄:神経(末梢神経)
赤:血管(椎骨動脈)
自分で鳴らす場合も含め、バキバキ音が鳴っているのは、関節(骨と骨のつなぎ目)です。
見ても分かる通り、その関節のすぐ横を神経が走行しています。
指を鳴らしたことがある方なら、より実感が湧くと思いますが、関節を鳴らすと耳に聞こえるくらいの音と衝撃を感じますよね。
もし背骨を鳴らすと、背骨の中を通過する神経(脊髄神経)、背骨から出てくる神経(末梢神経)には、かなりの衝撃が伝わります。
神経は軽く触れただけでも、大きな痛みを感じる組織なので、この至近距離で大きな衝撃があると通常では耐えられない苦痛を感じることは容易に想像できると思います。
そこで体は、モルヒネ様(鎮痛薬)を分泌し苦痛から逃れているのではないかと考えられています。
科学的なエビデンスはありませんが、バキッと鳴ることで、主訴の痛みが消失/軽減したり、しばらくすると同等の刺激を求める中毒性があるので、その説は納得がいくところです。
痛みは悪ではない
痛みは辛いですが、悪ではありません。
それを勘違いすると「痛みをより強い痛みで誤魔化す」という危険な手法に頼り始めてしまいます。
人は痛みを感じることで、健康を再認識する生き物です。
痛みがなければ、悪化していることに気づかず、誤魔化しきれなくなるまで進行してしまいます。
私も必要に応じて、音が鳴るような施術を行なうことはありますが、一人に対して多くても年2~3回。
同一部位なら2回が限度です。
しかし、ほとんどの人は0回で症状は改善していくのが実状です。
ちなみにこの現象は、体で起こる問題なので、「鳴らす人がプロだから安全だ」なんてことはありません。
背中を家族に押してもらって鳴らしても、治療院で鳴らしても基本的には同じです。
鳴らして欲しい衝動にかられやすい人は、注意してください。
ウェルネスセラピーでは、施術を繰り返すことで「鳴らしたい衝動がなくなる」施術を行っています。
気になる方はぜひご相談ください。
投稿日: 2024/10/01
脳神経のセルフケア⑩舌下神経
2022/10/21 【 症状と療法 】
脳神経のセルフケア10
今回は、舌を動かす神経、「舌下神経」についてシェアします。
<セルフケアでできること>
舌が思うように動かないことによる
・話しづらさ
・物の噛みづらさ
・物の飲み込みにくさ
を早期発見する
異常の早期発見は早期回復に繋がりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
舌下神経 とは
舌下神経は、舌を動かすための神経です。
この神経が障害されると、筋力が低下し最終的には萎縮します。
その結果、話したり、ものをかんだり、飲み込んだりする動作が困難になります。
舌下神経のセルフケア法(1)

鏡の前で、舌を出してください。
<チェックポイント>
・舌を真っ直ぐ前に出すことができますか?
舌下神経のセルフケア法(2)

頬を手で触り、そこを舌で内側から強く押してください。
<チェックポイント>
・舌の力を強く感じることはできましたか?
・舌に力を入れる時、痛みはありませんでしたか?
注意
脳神経には、繰り返しの刺激が苦手なものと、やるほどに良い効果につながるものがあります。
舌下神経は、使うことが機能を維持する、リハビリ的な効果になります。
比較的かんたんにできるものなので、毎日チェックしてみてください。
もし症状までいかなくても、少しでも違和感を感じたら、できるだけ早く脳神経科を受診するようにしてください。
投稿日: 2022/10/21
脳神経のセルフケア⑨副神経
2022/10/14 【 症状と療法 】
脳神経のセルフケア9
今回は、首周りや喉の奥に分布する神経、「副神経」についてシェアします。
<セルフケアでできること>
・肩こりの改善(筋力低下によるもの)
・頻繁な寝違えの改善(筋力低下によるもの)
・嚥下障害の早期発見(飲み込みづらい)
・発声障害の早期発見(かすれ声)
・消化障害の早期発見
・自律神経障害の早期発見
・急激な心拍数の低下や血圧の低下による事故を未然に防ぐ
副神経は、肩こりや首こり、自律神経症状と関連がある神経です。
異常の早期発見は早期回復に繋がりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
副神経 とは
副神経は、首にある頭を動かすための筋肉や、喉奥の筋肉を働かせる神経です。
僧帽筋や胸鎖乳突筋の筋力低下により起こる、肩こりや首こりは、副神経の機能低下を疑います。

また副神経は、喉奥で迷走神経と合流するため、迷走神経の機能を合わせて考えます。
迷走神経 とは
(前回から抜粋)
迷走神経は、咽頭、喉頭、食道上部1/3などを支配する運動神経と、胸部~腹部の内臓や心臓、血管などを支配する副交感神経に影響を与えます。
肺や気管支、消化器などを制御することから、嚥下や発声、消化管の蠕動運動などに関係する働きをします。
迷走神経が刺激されることによって、自律神経のバランスが崩れることを、迷走神経反射といいます。
これは、一時的に心拍数が減ったり、血圧が下がったりする病態です。
発症により危険を伴うことがありますので、心あたりがある方は脳神経科を受診するようにしてください。
副神経のセルフケア法

左:僧帽筋のチェック法 / 右:胸鎖乳突筋のチェック法
僧帽筋・胸鎖乳突筋の弱化を、⇧の要領で確認してください。(各1秒程度)
*青矢印は、赤矢印の力を確認するために行っています。
「押さえる=固定」のイメージで行なってください。
正常であれば、痛みもなく、青矢印を押し返すことができます。
<チェックポイント>
・赤矢印方向に動かす時に、痛みは出なかったか?
・青矢印を押し返すくらいの力があったか?
迷走神経のセルフケア法
鏡の前で口を開け、「あ~~~~」と言ってみてください。
正常であれば口蓋帆(こうがいはん)は、左右とも上に上がります。
異常がある場合は、片側だけが上がります。
<チェックポイント>
・口蓋帆が左右とも上がるか?
注意
脳神経には、繰り返しの刺激が苦手なものと、やるほどに良い効果につながるものがあります。
副神経は、使うことが機能を維持する、リハビリ的な効果になります。
また迷走神経は、朝に顔を洗う時や、風呂上がりなど鏡があるところで、気がついたときにチェックしてみてください。
家事や育児、デスクワークで肩がこりやすい方、日頃から立ちくらみや、めまいが多い方は、毎日チェックすると良いですよ。
毎日続ける中で、もし症状までいかなくても、少しでも違和感を感じたら、できるだけ早く脳神経科を受診するようにしてください。
投稿日: 2022/10/14
脳神経のセルフケア⑧舌咽神経・迷走神経
2022/10/07 【 症状と療法 】
脳神経のセルフケア8
今回は喉の奥に分布する神経、「舌咽(ぜついん)神経・迷走神経」についてシェアします。
<セルフケアでできること>
・嚥下障害の早期発見(飲み込みづらい)
・発声障害の早期発見(かすれ声)
・消化障害の早期発見
・自律神経障害の早期発見
・急激な心拍数の低下や血圧の低下による事故を未然に防ぐ
舌咽神経・迷走神経は、味覚や嚥下、心拍数や血圧などに影響を持つ神経です。
異常の早期発見は早期回復に繋がりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
舌咽神経 とは

舌咽神経は、舌と咽頭に分布し、味覚を伝える働きをもつ神経です。
以前紹介した「脳神経のセルフケア⑤顔面神経」で舌前2/3の味覚の話をしましたが、これと合わせると⇩のようになります。

新型コロナウィルスに感染することでも味覚を失うことがあると報告されていますので、混同する方もいるかも知れませんが、異なる病態になります。
味覚障害が出て、不安でコロナ検査したところ陰性なら、一度脳神経科を受診することをおすすめします。
迷走神経 とは

迷走神経は、咽頭、喉頭、食道上部1/3などを支配する運動神経と、胸部~腹部の内臓や心臓、血管などを支配する副交感神経に影響を与えます。
肺や気管支、消化器などを制御することから、嚥下や発声、消化管の蠕動運動などに関係する働きをします。
迷走神経が刺激されることによって、自律神経のバランスが崩れることを、迷走神経反射といいます。
これは、一時的に心拍数が減ったり、血圧が下がったりする病態です。
発症により危険を伴うことがありますので、心あたりがある方は脳神経科を受診するようにしてください。

天王寺こいでクリニック 心療内科・神経内科・栄養療法HPより抜粋
舌咽神経のセルフケア法
舌咽神経は苦味を感じる働きがあることから、ゴーヤや青汁など苦いものを摂取することで、味覚の確認をしてください。
<チェックポイント>
・苦味を感じるか?
迷走神経のセルフケア法
鏡の前で口を開け、「あ~~~~」と言ってみてください。
正常であれば口蓋帆(こうがいはん)は、左右とも上に上がります。
異常がある場合は、片側だけが上がります。
<チェックポイント>
・口蓋帆が左右とも上がるか?
注意
脳神経には、繰り返しの刺激が苦手なものと、やるほどに良い効果につながるものがあります。
舌咽神経は、苦味があるものを食べたときに意識する程度でOKです。
これからの時期でしたら、サンマの内臓は苦い食べ物の一つかと思います。
迷走神経は、朝に顔を洗う時や、風呂上がりなど鏡があるところで、気がついたときにチェックしてみてください。
日頃から立ちくらみや、めまいが多い方は、毎日チェックするのもよいかと思います
症状がなくても、少しでも違和感を感じたら、できるだけ早く脳神経科を受診するようにしてください。
投稿日: 2022/10/07
脳神経のセルフケア⑦前庭神経
2022/09/30 【 症状と療法 】
脳神経のセルフケア7
今回は耳にある神経の1つ、「前庭(ぜんてい)神経」についてシェアします。
<セルフケアでできること>
・平衡覚障害の早期発見(ふらつき)
・眼振の早期発見(めまい)
前庭神経は、平衡感覚を正常に維持するために働きます。
異常の早期発見は早期回復に繋がりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
前庭神経 とは
前庭神経は、内耳神経の1つで平衡覚の働きがある神経です。
三半規管(さんはんきかん)や耳石(じせき)という言葉のほうが、聞き馴染みがあるかもしれません。
この前庭神経が、ウィルス感染などで炎症を起こしたり、外傷などで障害を受けると、平衡感覚に障害が起こり、めまいやふらつきという症状が発症します。
前庭神経のセルフケア法
前庭神経のセルフケアは4つあります。
①平衡感覚の確認(1)

目を閉じて3mくらい歩きます。
自分の思っている方向に進めたかを確認してください。
*転倒に注意してください
<チェックポイント>
・想像している方向に歩けたか?
・転倒しそうにならなかったか?
②平衡感覚の確認(2)

目を開けた状態で、30秒立ってください。
次に、目を閉じた状態で、30秒立ってください。
*転倒に注意してください
<チェックポイント>
・転倒しそうにならなかったか?
③空間認識の確認
目を開けた状態で、「物やパートナーの指示する場所を触れる」「天井を指差す」を4~5度繰り返す⇩。

次に、目を閉じた状態で、先ほどと同じことを繰り返す。
<チェックポイント>
・目の開閉に関係なく、同じ場所に触れることができるか?
④眼振の確認
眼振とは⇩のように、眼球が「無意識で動き、元に戻る」を繰り返す病態です。
座位・仰向け・横向きになり、パートナーに各30秒ずつ観察してもらってください。

<チェックポイント>
・眼振が現れるか?
注意
脳神経には、繰り返しの刺激が苦手なものと、やるほどに良い効果につながるものがあります。
前庭神経の場合は、めまいやふらつきを伴うことがあるため、症状がある時は避け、それ以外は確認程度で行うという頻度でOKです。
症状がなくても、少しでも違和感を感じたら、できるだけ早く耳鼻科や脳神経科を受診するようにしてください。
投稿日: 2022/09/30