2025/06/28 【 症状と療法 】
カイロプラクティックは“万能”ではありません。けれど——
カイロ店には、病院ではなかなか改善しなかった症状でお悩みの方が多く来店されます。
そのせいか、ときどき「カイロ=万能」という声を耳にすることもあります。
でも実は、カイロは“万能”ではありません。
カイロプラクターである私がこう言うのは少し不思議に思われるかもしれませんが、正しい知識を持ってもらいたくて、今回はあえてこのテーマに触れてみます。
なぜカイロは”万能”ではないのか?
体の不調の原因は2つ
人の体の不調には、大きく分けて 2つの原因 があります。
① 「病気」による不調
② 「症状」による不調
①「病気」による不調
体の機能や構造そのものが異常な状態。
例:
・インフルエンザ
・糖尿病
・椎間板ヘルニア
・頚椎症 など
②「症状」による不調
病気のサインとして現れる体の反応や兆候。
例:
・インフルエンザ → 発熱、咳、だるさ
・糖尿病 → のどの渇き、頻尿、体重減少
・椎間板ヘルニア → 痛み、しびれ、筋力低下
・頚椎症 → 肩こり、痛み、感覚鈍麻 など
カイロが本当に効果を発揮するのは「②症状」
「カイロは①の病気にも効く」と思われがちですが、基本的には ②の症状に対して効果を発揮する手技療法 です。
「私の知ってる先生は病気も治してくれた!」
「あなたが下手だからじゃないの?」
…そう言いたくなる気持ちもわかりますが、それでも断言します。
カイロで病気は治りません。
ただし、病気を治しやすい身体の状態に整えたり、症状を軽減させたりすることは可能です。
例えを使って説明するなら、ヘルニアは治せませんが、腰痛を消したり軽減させることや、ヘルニアが治りやすい体に変えることは可能というイメージです。
「自然治癒力」とカイロの関係
人の体には「自然治癒力(=放っておいても回復していく力)」が備わっています。
カイロは、その自然治癒力が最大限に働くよう環境を整える手段です。
だからこそ、ある人にとっては「カイロで病気が治った」と感じることもあるのです。
でも言い換えれば、自然治癒力では治らない病気は、カイロでも治りません。
先ほどの例を使うと、ヘルニアを最終的に治すのは「あなた自身の自然治癒力」なので、自然治癒力では治らない程度まで悪化している場合は、カイロでは治らないというイメージです。
カイロを賢く使う“鉄板ルート”
症状改善に成功される方の多くが、以下のようなプロセスを踏んでいます。
-
まず病院で、「病気」か「症状」かを診断してもらう
-
病気であれば、まずは病院で治療に専念する
-
病気は治ったが症状が残るなら、カイロを活用する
-
病気ではなければ、カイロでケアを受ける
遠回りに見えるかもしれませんが、結果的にはこのルートが最短で回復する人が多いです。
最後に
「どこへ行っても治らなかった…」という言葉は、私たちの元にもよく届きます。
そんな方こそ、まずは「正しい手順」を見直していただきたいと思います。
また、そうした方が受診される病院は、紹介状が不要なところが多い傾向にありますが、あえて紹介状が必要な病院を選ぶこともおすすめします。
賛否あるかもしれませんが、私たちカイロプラクターにレベルがあるのと同じように、医師にもレベルがあります。
もちろん、その後に通うカイロ院の質も重要です。
この記事が、長年お悩みを抱えている方のヒントになれば幸いです。
投稿日: 2025/06/28